2−6 確定利付き証券の選択

確定利付証券
①優良な普通社債優先株
②優良な特権つき証券(しかし、その特権の価値自体は投資の対象とはならない)
……なんのことだろ?先取り証券とか???
③保証または優先条項が付与されているため、優良な上位証券にランクされる普通株

平均的な優先株は平均的な債券よりも低いランク付けしかされていないが、それでも一般投資家はありがたがって優先株を受け入れる。配当の支払いは十分に保障されていないのに。こうた事実に照らせば、優先株は変動利付きまたは投機的な上位証券に分類すべきだが、優先株のなかでも特に優良な優先株だけは優良債権と同じように取り扱い、確定利付証券に分類する。

安全性の条件
債券を「安全性」と同一視する考え方はやめて、債券は「限られたリターン」の投資対象であるという認識から出発する。

  • 債券は将来の利益を得るチャンスは限られるが、当該企業の現在の利益に対する優先請求権と利息を得る。
  • 優先株は優先請求権は持つが、確実に配当を得るという約束は与えられていない。

優先請求権や配当の約束それ自体は何ら利払いを保証するものではない。利払いを保証するのは約束を履行できるその企業の能力であり、それはその企業の財無力、現在の業績、将来の収益見通しによって裏付けられる。
こうした事実に照らせば、正しい債券選択の基本は将来の利益のチャンスを放棄する見返りに、明確な形で現在の安全性を確保することにあると言える。